dependence依存症とは
依存症とは?
「依存症」とは、日常生活に支障をきたしているにもかかわらず、お酒や薬物の使用・ギャンブル・買い物などにのめり込み、それがやめられず、自分の力だけではもうどうにもならない状態を言います。依存症は正しく治療すれば回復することができます。
どんな種類の依存症があるの?
私達の生活を破綻させる恐れのある依存対象には、主に以下があります。
- アルコール
覚醒剤・コカイン・合成麻薬
危険ドラッグ・処方薬・市販薬…など
- ギャンブル・過食・拒食・ダイエット
買い物・浪費・インターネット、ゲーム
自傷行為・セックス・窃盗
...など
どこからが「依存症」なの?
ここでは、依存症の対象として代表的な、アルコール・薬物について見ていきます。
アルコール・薬物については国際的な診断基準(WHO ICD-10)があり、以下項目のうち3つ以上当てはまる場合は、依存症と診断されます。
アルコール・薬物を摂取したいという強い欲望あるいは切迫感
- 終業前になると決まって飲みに行くことを考える
- 家には常に酒・薬物を用意しておかないと落ち着かない
- 他のことなら外出が面倒に感じる状況でも、酒・薬物を入手するためなら積極的に出かける
アルコール・薬物の使用開始、終了、あるいは使用量に関して、摂取行動を統制することが困難
- 今日はやめておこうとおもっても、摂取してしまう
- 「一杯/一回だけ」と思っても、あるだけ摂取してしまう
- 翌日に酒臭が残るほど飲む
使用を中止もしくは減量したときの生物学的離脱状態。離脱症候群の出現や、離脱症状を軽減するか避ける意図でアルコール・薬物を使用することが証拠となる
離脱症状とは、アルコール・薬物によって脳の神経が抑制された状態が普通になってしまっているために、それが抜けることで生じる様々な症状のことです。
- イライラして落ち着かない
- 発汗や微熱
- 脈が早くなる
- 不眠、過眠
- 手指の細かい震え
- 抑うつ
- 幻覚、幻聴
- 筋肉や関節の痛み
はじめはより少量で得られたアルコール・薬物の効果を得るために、使用量を増やさなければならないような耐性の証拠
- かつてと同じ量では酔えない/快感が少ない
- だんだんと摂取量が増えていく
- 一般的な人であれば耐えられない/致死的な量を摂取する
アルコール・薬物のために、それに代わる楽しみや趣味を次第に無視するようになり、摂取せざるを得ない時間や、その効果からの回復に要する時間が延長する
- アルコール・薬物摂取のために、家族で過ごす時間や会話が減る
- 外出といえばアルコール・薬物摂取ばかりを優先する
- 物質摂取の時間が長くなり、他のことができなくなっている(「アルコール・薬物だけが俺の/私の人生だ」といったように)
- せっかくの休日でも、物質摂取しているか、ゴロゴロ寝ているばかり
明らかに有害な結果が起きているにもかかわらず、依然としてアルコール・薬物を摂取する
有害な結果とは、例えば以下になります。
- うつ状態などの悪化
- 家庭内でのトラブル
- 物質使用によって周囲の信頼を失うこと
- 飲酒運転などの違法な行動
- 職場や学校でのトラブル(急な欠勤や遅刻、成績の低下やミス、人間関係の問題など)
- 経済的な問題(職を失う、借金が増える等)