芸能人も薬物依存症になる。他人事にしないための原因と対策とは?
皆さんは薬物依存と聞いてどんな人たちを思い浮かべるでしょうか?
薬物を使用する人たちと言われると、
「情緒不安定で仕事につかず、生活が乱れている人」
というようなイメージが想定されがちです。
しかし一方で、上記のイメージからかけ離れた人たち、芸能人の方々が薬物依存に陥っているケースも存在します。
一体なぜでしょうか?
この記事では、
私たちが思い浮かべる「薬物依存者像」とは異なる芸能人が、なぜ薬物依存症になるのか。
一緒に考えていきたいと思います。
目次
1. 薬物依存症とは
薬物依存症とは、大麻や麻薬などの薬物を継続的に使用し、使用していないと禁断症状が出てくる病気です。
通常、本人の意思ではやめることが難しい疾患です。
薬物依存に至るまでにはいくつかの段階があります。
しかし、あまりその事実に関しては認知されていません。
薬物依存に関する詳しい説明は以下の記事でまとめています。
併せてご覧ください。
2. 薬物依存症になった芸能人
具体的に、薬物依存症と診断された芸能人にはどのような方々がいるのでしょうか。
最近の例ですと、元プロ野球選手の清原和博 さん、ラッパーのUZIこと許斐氏大さんが話題になりました。
また少し前のケースですと、酒井法子さんや清水良太郎さんを思い起こすかもしれません。
芸能人と聞くとその仕事柄、私たち一般人とは異なる理由で薬物依存に陥るのではないかと考える方もいらっしゃるかもしれません。
それでは、私たちと芸能人の方々とでは共通した依存症に陥る理由は存在しないのでしょうか。
実は、薬物依存になってしまう過程の中で、芸能人にも一般の私たちにも共通している要因をいくつか発見することができます。
3. 薬物依存症になってしまう原因とは
薬物依存という状態は、3つの要因が重なることで成立すると言われています。
それは、薬物、人間、環境の3点です。
薬物
これは依存症を作りだす薬物を指します。
一般に麻薬がイメージされやすいですが、薬局で手に入るような市販薬も、摂取量によってはここに該当します。
当然ですが、薬そのものがなければ依存症は起こりません。
人間
依存症本人のことです。
①の薬物と同様、依存症になる人間そのものが依存症成立条件の1つになります。
ここには個人の精神的、肉体的側面も関係します。
環境
私たちが置かれている環境です。
依存症が身近である場合、そして薬物を手にいれるインターネットのようなインフラを含みます。
たとえば、芸能人のメディア露出が様々な人とつながる機会を作るならば、それは③の「環境」に該当していると考えることができます。
しかし、薬物に近い環境という状況のみで、必ずしも薬物依存になるわけではありません。
薬物に手を出し、抜けられなくなった人たちにお話を聞くと、「好奇心」という動機が度々挙げられます。
その一方で、孤独や人間関係の悩み、ストレスなどの理由も多く聞かれます。
覚せい剤取締法違反で逮捕された清原和博さんは、
・プロ野球選手時代のプレッシャーやストレス
・膝の手術後の自分とそれ以前の自分とのギャップよる葛藤
・世間の「番長」というイメージへの戸惑い
などを、ご自身の著書で語っておられました。
依存症の過程で見られる精神的な問題は、私たちがどのコミュニティに所属するかに関わらず、誰でも起こり得る要因です。
上記3点は、芸能人か一般人かに関わらず、薬物につながるきっかけを作ってしまいます。
4. 薬物依存症からの脱却、回復に向けた取り組みとは
薬物依存からの回復には、「専門の医療機関」「自助グループ」「依存症施設」を利用することが一般的です。
冒頭でもお伝えしたように、個人の意思で克服することが難しい疾患だからです。
依存症を専門とする機関の多くは、精神的な要因も考慮に入れて治療、プログラムを行っています。
治療内容に関して、機関ごとに違いは見られますが、どれも薬物を使わない生活や人間関係の構築を目指しています。
薬物依存症に特効薬はなく、「継続的な生活からの薬物排除」が大切です。
従って、依存症専門機関は当事者のそうした継続的な生活をサポートしていく位置付けになります
5. まとめ
今回は「芸能人の薬物依存症」について、一緒に考えていきました。
改めて内容を整理します。
- ①薬物依存症は芸能人でもなり得る。
- ②精神的な要因も依存症問題には作用する。
- ③治療には専門機関を頼ることがベスト。
依存症問題をお持ちの場合、お1人(ご家族)だけで抱えこまず、どうか専門機関をご活用ください。
私たちヒューマンアルバも専門機関の1つです。
お困りごとがあれば、ぜひ一度ご相談ください。
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参考:
・和田清著『薬物依存の脳内メカニズム』(2010)講談社
・清原和博『告白』(2018)文藝春秋
ライター名: ブランコ先生