2018/10/07

ギャンブル依存症の症状とは? 見分けるための6つの特徴

実は、私たちの身のまわりには様々なギャンブルの機会であふれていて、誰でもギャンブル依存症になりうるリスクがあるのをご存知ですか?

 

宝くじのほか、スマホゲームの「ガチャ」やUFOキャッチャーも、すべてギャンブル性の高い遊戯・体験です。

 

非合法なものだと、賭け麻雀、賭けゴルフ、野球賭博、相撲賭博、賭けポーカーや闇カジノなど、賭け事の対象に限りはありません。

 

ギャンブル依存症とは「物やお金など価値のあるものを賭ける行為」にのめり込んで、自己コントロールができなくなってしまう精神疾患・障害のことを言います。

パチンコや競馬、競艇場に通っていなくとも、誰もが「ギャンブル依存症」になる可能性があります。

 

この記事では、ギャンブル依存症になりやすい人の特徴や症状を紹介します。

症状を把握することで、早期の発見と治療へつなげることができます。

少しでもギャンブル依存症の可能性があるようなら、早めに相談しましょう。

 

目次

1. ギャンブル依存症になりやすい人

ギャンブル依存症の原因については、生物学的側面・生物学的側面・社会的側面が組み合わされて発症している可能性があります。

近年依存症になりやすい人についての研究や依存症の原因について研究がなされ、少しずつ依存症の知見が増えてきています。

しかし、依存症と性格や依存症になりやすい人の性格についてはまだわからないことが多いです。

ここで紹介する「依存症になりやすい性格」 や「依存症になった人の特徴」は私たちの施設に相談に来られた方の特徴から抽出したものです。

あくまで参考の1つとして、ご覧ください。

①特定の性格傾向

・負けず嫌い

・衝動性がつよい

・感情のコントロールが苦手

・抑うつ傾向があるなど悩みがち

このような性格の人は、ギャンブルにのめり込みやすく、依存症になりやすい傾向にあります。

②環境要因

・人生に目標がない

・日々退屈である

・ストレスを感じやすい環境にいる

・身近にギャンブル機会がある

 

孤独や無力感の埋め合わせ、様々なストレスの発散・息抜きとしてギャンブルの機会が身近にあると発症のリスクが高まります。

③ギャンブルに関する体験

・幼少〜青年期のギャンブル体験

・ギャンブルで大勝ちした経験

小さいときに父親に連れられて一緒にパチンコをしていた、またはギャンブルをする家族を横で見ていたなど過去の体験もまた、依存症の発症に影響があることがわかっています。

身近な人の影響

家族や友人にギャンブル依存者がいることも、遺伝的そして環境的な要因から発症リスクが高まる傾向にあると言われています。

年齢、性別

ギャンブル依存者は、若い人や中高年により多く、性別では、男性に多い傾向にあることがわかっています。

 

参考:独立行政法人国立病院機構|久里浜医療センター

 

2. 特徴・症状から見るギャンブル依存症の見分け方

ギャンブル依存症に陥ると、依存症者によくある行動や特徴的な症状が見られるようになります。

以下の6つの特徴はこちらもアルバに実際に相談に来られた方の様子や特徴を元に作成した「ギャンブル依存症の人の6つの特徴」です。

家族だけではわからない場合は、信頼のできる友人や同僚の人に様子を聞いたりすることも必要です。

 

特徴①家族や友達など、まわりの人に嘘をつくようになる

仕事に行くふりをしてパチンコ店に行く、嘘をついてギャンブルのお金をせびるなど、ギャンブルにはまっていることを隠すための小さな嘘を重ね、まわりの人を騙すようになります。

最終的に人間関係が破綻し、友人や両親・子どもに縁を切られ、既婚者であれば離婚に至ることもあります。

 

特徴②仕事の効率が下がり、ミスが増える

ギャンブルを行う頻度が高くなります。

また、常にギャンブルに心を奪われているので(もしくは、ギャンブルによる借金の金策や心配で)仕事の効率が下がり、仕事におけるミスや失敗が増えることがあります。

 

特徴③借金をするようになる

最初は親や友人などから借金をしますが、エスカレートすると消費者金融などに手を出し始めるようになります。

誰もお金を貸してくれないようになると、最終的に横領や窃盗で工面しようとし、犯罪に手を染めてしまうという例もあります。

 

特徴④現実に直面することを避けるようになる

ギャンブルが悪いことだと思いながらも、ギャンブルをやっている自分を否定することができません。

やめようと思っていても、現実から避け続けるようになります。

依存症は「否認の病気」とも言われているように、負けている現実よりも、再度勝てる(勝った)という記憶にすがるようになります。

結果、ますます熱中していきます。

 

特徴⑤ギャンブルをしていないと、不安になり、体が震えるようになる

ギャンブルをしないと不安な気持ちに襲われ、「自分はつまらない、取るに足りない人間で、他人からも、社会からも認めてもらえない存在なのだ」などの自己否定・表現をするようになります。

また、ひどいと体が震えるなど身体的な現象が起こることもあります。

これは薬物やアルコール依存症などにも見られる身体依存の症状の一つで、脳への影響が進んでいる現れです。

 

特徴⑥ギャンブルをすると、心が落ち着くようになる

ギャンブルをしているときは体や心が正常の状態でいられます。

ギャンブルをしていないときの不安な気持ちや自己否定も、ギャンブルをすることで解消されます。

しかし、しばらくすると不安な気持ちや体の震えに襲われ、またギャンブルをしてしまうという悪循環に陥ります。

 

ギャンブル依存症者の主な症状にあてはまるようであれば、もしかしたらあなたの大事な家族は、すでにギャンブル依存症かもしれません。

ギャンブル依存症は、医学的には、ギャンブル障害、病的賭博とも呼ばれています。

精神科で受診することで、診断書もでます。

正しく治療すれば回復可能なため、早期の発見と相談が望まれます。

3. まとめ

  • ①ギャンブル依存症になりやすい人は性格や環境、過去の経験に要因があります。
  • ②依存症者には特徴的な行動や思考が現れるようになります。

依存症は一人でまた家族だけで克服することが困難な疾患です。

しかし適切に第三者を頼れば克服は可能です。

私たちヒューマンアルバも、依存症回復に向けて様々なプログラムを提供しています。

どんな小さなお悩みでも構いません。

あなたの意見を尊重しながら、ともに回復に向けて歩んでいきます。

お気軽にご相談ください。

 

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社名: 株式会社ヒューマンアルバ

住所: 〒214-0038神奈川県川崎市多摩区生田6-4-7

TEL: 044-385-3000 (受付時間: 平日10:00-17:00)

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ヒューマンアルバでは、定期的に『家族会を開催しております。

依存症者を回復につなげるためには、まずご家族が対応を変えていく必要があります。

・つらい思いを吐き出す場として

・状況を変えていく学びの場として

ぜひ、ご活用ください。 (お申し込みはこちらから)

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参考:

小河妙子 東海学院大学 賭博行動に関する心理学的研究の展望 Japanese Psychological Review  2014,Vol. 57, No. 2, 200-214

・ジェイムズ・P・ウェラン『ギャンブル依存 (エビデンス・ベイスト心理療法シリーズ6)』(2015)金剛出版

ライター名: 宮口まりこ